2017年5月28日日曜日

働き方と未来の会社

 今年もあっという間に月日が流れ、早くも夏の気配が感じられます。自宅のもみじが、まばゆいほどのグリーンを放ち、部屋の中が緑で充満しています。それにしても、時間が過ぎるのは、本当に早いですね。
ここのところLuminexの仕事で韓国に行ったり、マイルランテックの決算のことやら、立て続く仕事の洪水に溺れ気味ですが、なんとか全てを完了して、本来の社長の仕事をしたいと思い、時間を作り出す努力中です。社長の仕事というのは、計画し決定し方法を指示して検証を繰り返すことです。本当はゆっくり考える時間が必要なんです。

今、現実に若い会社を世に生み出し、運営していて最近、会社の個性について考えることがよくあります。マイルランテックを創業した時も、どういう会社に育てたいか?明確な意図があり、夢もありましたが、同じように自分の理想とする会社の個性というものがありました。しかし、これが意外と難しくて、マイルランテックでは、自分の意図した通りにはならないことを経験しました。これは当たり前ですが、会社は人が構成しているわけで、自分だけの想いでは、意図した通りの個性(社風)にはならないわけです。

アマゾンのジェフベゾス氏が言うように、会社の個性は代表者の個性が大きなウェイトを占め、次に最初のコアな人材が同じく大きなウェイトを占める。この2つの要素で6割くらいは決定されると言えるでしょう。この点からも社長自身の個性と同時に、社員の育成と選択は非常に重要になります。

もちろん社長の求める個性がエネジェリックなのに、自身が冷めたタイプでは、社風はそうはならない。ゆえに、もし自分の個性と異なる会社にすべきと判断するなら、自分ではなく、最適な社長を探すべきということになるんでしょうが、それもまたとてつもなく難しいです。会社を任せるなんて重すぎるし、何より自分と同じ目標に向かってくれる優秀な人など、そう簡単には見つからない。やはり会社を社長の個性と異なる会社に育てるのは難しいんです。自分のキャラを理解して、それに見合った会社の個性を生み出す努力をすべきですね。

では、自分の個性と求める会社の個性がマッチしているとして、次の要素である社員選択は非常に大きな意味を持ちます。 もし間違った人を採用したり、間違った社員の育成をしては、相当な時間のロスを生み出し、やがて自分のやりたい仕事、夢に到達することなく機を喪失することになってしまう。ということは、自分が必要とする本当に信頼出来る人をベストなタイミングで採用することが、中小の社長に求められる仕事の1つになるんでしょうね。これもまた極めて難しい仕事です。

マイルランテックを創業した時、自分が想像し夢見ていた会社の雰囲気は、今の社員にも、よく話をします。それが、例えるとアポロ13という映画に出てくるワンシーンのようなイメージです。アポロ13は偉大なる失敗と呼ばれます。宇宙船がトラブルを起こし、宇宙をさまよう中、技術者たちが今、宇宙にいる飛行士を助けるために、アポロに搭載されている機材を机の上にぶちまけ、時間など忘れて、皆で必死に解決策にとりくむ姿は、強く心に残り、どんな困難な時も、皆で創意工夫と努力をして、解決していける。それは同じ志を持った仲間がいれば可能なんだ。だから自分の会社には、会社を愛してくれる仲間のような気持ちの人を採用したいというのが自分の理想像でした。

多くの人から、会社への愛情は最初からあるもんじゃなく、時間とともに育つ意識じゃないの?と意見されますが、いやそこじゃなく、最初から冷めた人は嫌いと言いたいです。熱い心と情熱を表に表現できる人がいい。面白いことに情熱を注ぎ、それを表現できるような雰囲気の個性であれば、きっと大丈夫、話し合えると思う。

大きな会社ではないから、ただ生活のために雇われたような人ではなく、会社に愛情を持ってくれる人がいい。最初はダメでも情熱的な人はそういう意識に変わると信じてる。 そして同じ方向性の夢を持ち、自身の能力の向上と同じように会社を成長させてくれる仲間、常に新しい技術に興味を持ち、それらを話し合い、情熱と誇りを持ってこの仕事に取り組む社員像は、かっこいいなと。暑苦しいかもしれないけど、自分はそういう会社にしたいと10年前に思いました。

巷では、会社と労働者の関係は、もっとドライな関係になったと言われており、やがて会社組織に依存しない働き方が現れるのかもしれないとか、会社に依存しない働き方が、いかにも未来の働き方のように喧伝してるけれども、それはつまりフリーランスという個人事業的な働き方であり、よほど特別なスキルと高いモチベーション、さらには、社会の変化に対応し、自分自身を磨く能力がなければ、それは難しいと思う。。

自分の経験では、会社に所属した方が自分一人ではできないことが実現出来る。そして自分の仕事にも専念できるし、会社を皆で強くしていく方が、リスクを軽減することにもなる。将来、会社での経験を下地に独立することも可能になるだろう。これはもちろん会社経営者にとっても利益となることであり、だからこそ自分は自分のことを理解し、近い価値観で仕事を実践してくれる仲間を探し、そして生み出し続けるしかないんだと思います。だから、会社は採用活動を継続しなければならないんです。しかし、本当にこれは難しい仕事だと思います。



2017年5月2日火曜日

新しい時代の到来












陽光まぶしい穏やかな天候に恵まれた4月25日、すでに桜は終わり、新緑の季節が近いことを感じさせる暖かな日、ベルギー大使館にて、LuminexJapanの設立記念パーティーが開催されました。

本社からは、JanRenckens, Philippe Coudyser と奥様のElane、そしてCEOのBartSwinnneが参加し、新たに代理店となった方々及び音響、照明などのメーカーの方々さらには、台湾と韓国の新しい代理店の方々にもご来賓いただき、あたらしい会社の船出を皆でお祝いしました。

これが公式な意味でLuminexJapanの船出になるかと思いますが、 これによりマイルランテック単体でのLuminex製品供給は終わり、今後は下記の代理店さんからLuminex製品が供給されるようになります。

ウシオライティング
音響特機
デジコム
オーディオブレインズ
ミックスウェーブ
マイルランテック

これはあたらしい時代の幕開けであり、自分の行ってきた事業が1つの区切りを迎えたことも感じています。どんな時も同じやり方、同じ形で永遠に続くことはなく、環境が変化を続けていく中、これに対応するのが、自分の仕事であり、マイルランテックはこれまでとは異なる方法論で新たな価値を生み出していく必要があることを強く意識しています。

ここで改めて説明をしますが、マイルランテックとLuminexJapanは全く資本関連がなく、別会社であり、マイルランテックはあくまでLuminexjapanの代理店の1つでしかありません。社長が同じなので、関連があるのでは?と誤解されがちですが、このLuminexの場合、日本法人はベルギーの子会社であり、Luminexの資本で設立されています。
私は個人で出資しているため、マイルランテックとは完全に分離した形です。
 
私の主要な仕事は、引き続き、安定して製品提供を行うとともに、ルミネックスジャパンを成長させ、日本にしっかりとしたルミネックスの拠点を確立することにあります。人の採用や代理店の方々への技術情報の提供、広告宣伝活動のお手伝いなど、一人では大変な仕事が積み上がってます。しかし、それでも自分が選択したことであり、一刻も早く、会社を安定した経営体質にできるよう、努力をしていきます。