2014年12月27日土曜日

7年の月日。。そしてラストマイル






 まもなく2014年が終わりますね。私は今年、本当にいろいろな事に悩み、回り道をし、そしていくつもの失敗を重ねました。そして年末になり、自分の能力の限界とまた、そのうつわの小ささに、情けない思いを感じ、あしもとを見つめなおす機会にもなりました。
2014年は、そう言う意味で、大きな気づきを得た年であり、ターニングポイントになる重要な年かもしれません。そんな事を考える年末に、創業当時の頃を思い出し、何度か書いているものの、再度、この会社を作った頃の事を書いて、今の現状を見つめ直す機会にしたいと思います。

自分の人生を変えた万博

2005年の暑い夏。 愛知で行われた万博会場の中、朝早くに自分の作業すべき、プログラムを完了させ、周りの人に勧められてみたカナダパビリオンの演出。まさに未来への扉を感じた瞬間であり、何かが閃いた瞬間でもありました。

パビリオンを出ると、早朝の空気は、すでに高く昇った夏の太陽によって真夏の空気へと変わっていて、まぶしい光の中、夏の日射し同様、熱く興奮の収まらないぼくは、携帯電話を握りしめて、強く語っていたのを思い出します。「会社を創ろう」「未来に必要な会社を」。。 その熱い叫びはまさに、マイルランテックの産声だったと言えるでしょう。

写真はそのカナダパビリオンの当時の写真で、偶然ネット上で見つけました。来館者が進む通路に埋め込まれたモニターとその全面を覆うカットクロスとその照明が幻想的な雰囲気、なんとも懐かしいです。
 
 当時の自分にとって、Catalystは、デジタルライトなんかよりずっと魅力的だったし、アートネットで制御する照明や映像機器という今では一般的になったシステムも当時は、画期的にあたらしく、映像と照明が同期する世界は新たな演出の可能性を強く感じさせるものでした。”デザインする映像” そんなキーワードが思い浮かんだのを思いだします。
当時から、もうすぐに、映像は照明と1つになり、演出の制御システムは、ネットワークシステムで運用するようになり、それらは1つの演出として同期され、今までにない新たなデザインが実現するのだと確信していました。

9年の歳月が流れ、今、こうしてメディアサーバーやネットワーク機器を扱っていて、自分が考えていたショーシステムのあり方というか、そうなってほしい形が自分の想像とおりとはならないまでも、近い形が見えて来て、かなりとんがったアーリアダプターな人たちが、がんがん使い始めた状況。それがおそらく今だと思います。これを拡大し、皆が新しいシステムで新しい演出を考える時代を見届ける。マイルランテックにとって、今がまさに、ラストマイルかもしれません。

ソフトウェア開発の最後のフェーズとして言われるラストマイルは、ビジネスのフェーズにも、同様に言えると思うんです。会社が価値を提供し始め、さらに次のステップへ進むまでのその途上では、さまざまな問題が起こる。このラストマイルを走りきる事がすごく重要な事を自分は改めて理解しているつもりです。。

あとほんの少し。。すでに自分がCatalystを駆使したり、ネットワークシステムをデザインして、現場をこなすことは、もうない。その仕事は、すでに多くのスペシャルな人たちが実践していて、自分は製品を提供するだけになったかもしれない。さらには、テクニカルサポートや施工現場においても、それら仕事は、自分ではなく社員の役割になる。いったい自分は何のために生きているのだろう。でも、それが役割というものだろうと。。
本当に不本意ながら、自分の想像とは異なり、もう時代が自分を追い越してしまったような錯覚を覚えます。

マイルランテックの考えるラストマイル は、もうそこにあるし、それを越えたら、次の新しい目標を作り、また皆の前にそれを提案する。その繰り返しかもしれない。今度は時代を自分が追い越して、また新しい事を想像する。それができるかどうかは、自分の器にかかっているし、どれだけ優秀な人を集められるかにもよりますが、今、確かに、自分が2005年に思い描いたことは、2014年の今、現実として見える形で存在しているように思うんです。錯覚と言われようと、自分ではそうだと感じているので、それはそれでいいです。

まもなく2014年が終わります。ぼくは、また何か新しい事を始めなければと、感じています。今の延長線にあるものと、そうでないもの。今のぼくはそういう2つの未来を描いていかなければと考えています。2014年はそんな自分のターニングポイントとなる変化の年。2015年には、次の何かを生み出さなければならない。。。それができなければ、自分に存在価値などないではないか?と、そう思います。

これまで数多くの方々に、私たちは、お世話になりました。そして今年も同様に、皆様方に助けていただき、価値を認めていただき、当社は生きながらえています。マイルランテックを助けていただいた、数多くの方々に、心よりお礼を申し上げます。そしてまた一方では、自分が悩み、焦り、ぶれている中、その風当たりを受けて傷ついた方々もいて、私を心から嫌う方々には、改めてお詫び申し上げます。

決して自分は悪意でそうしたわけではなく、自分の理想と想像と恐怖から、必死に生きようと行動した結果が、悪くでただけだと、また自分の感情の起伏の変化は、器が小さいから出た結果です。まだ成長が足りないと認識しています。いつかは誰とも気さくに、何を言われても笑って答える余裕をもった人間になりたいと願っています。来年もまた何卒、よろしくお願いします。



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