2012年3月17日土曜日

パソコンの時代の終わり

95年、劇的な時代の転換点に立ち会えたことを、今にして思えばいい時代だったと懐かしむ自分がいたりします。

NECのパーソナルコンピューターに夢中になっていた頃、コンピューターはコマンド打って使うもんだと思い込んでいた自分にとって、MACのような、なにか軟派な感じの装置は眼中になく、それよりも海外から押し寄せるDoSVと呼ばれる製品のラッシュで、パソコンの値段が劇的に下がることのほうが重大ニュースだった。このあたりから、パソコン時代が幕を明けたような印象があります。

しかしそれでもまだパソコンは特殊な装置で、一般家庭の人が使う家電製品ではなかったと思いますが、そんなパソコンという製品を一般家庭に浸透させた時期は、インターネット時代の到来でした。それまで私が、毎日アクセスしていたPC-VANとNIFTYというテキストベースのしかも商用サービスのパソコン通信を一気に過去のものへと追いやる自由なインターネットの世界がそこにありました。それはまさに時代の転換点でしたし、初めて見たときは、なにかパンドラの箱が開いたような感動がありました。

そんな時代からもう10年以上が経ちましたが、今度もまた、大きな転換点がやってきたようです。全盛だったパソコンの時代も終わりそうです。今日、世間ではNewiPadのニュースで盛り上がっていますが、新しいiPadのニュースは、あとで振り返るとモバイルデバイスの時代を確実にした転換点として想起されるんじゃないだろうか?と思います。

これまでパソコンがないと作成できなかったワープロ文書やエクセルシートのようなドキュメントもiWorkで問題解決しているし、キーボードもワイヤレスキーボードを使えばよくて、本来パソコンが担うはずだった文書作成や写真の管理やインターネットアクセス、ほぼすべての機能が小さなモバイルデバイスの中に集約されました。しかも音声認識のソフトなどもついて、4万円台なのですから、個人が持つまさにパーソナルなPCがiPadなんでしょう。

多くの人にとって今のパソコンがなくても、スマートフォンやiPadのようなデバイスで不自由などなく、やがてパワフルなCPUや高機能なOSを搭載したコンピューターは、プロが使う専用の装置になるだろうとおもうのです。そうすると、またコンピューターがいかついイメージの特殊な世界でのみ活用される装置になるのではないでしょうか?

ちなみに、うちで作成するショーシステムの制御用PCも特別な産業用PCにこだわってましたが、これが 5月になれば、iPad及びアンドロイドデバイスから制御可能なWebパネルという機能をもったショーマスターシリーズとマネージャーソフトが販売開始になるせいで、制御端末にPCを利用する必要などなくなります。これってすごいことだと思います。

そしてまた、特殊なPCでなくオフィス用の普通のPCでも十分な機能とパワーを搭載しており、パソコンなどというやわい言葉で言われるほどこの手の装置が弱くはなく、強力な業務用の機械にカテゴライズされるタイミングはすでに到来したような気がします。そして一般の人の手にはiPadがある。

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